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感性が育てる意識

耳から入った音楽が血管の隅々まで行き渡り、指の先、足の先を通り抜ける。
呼吸とともに、音楽が身体から抜けていく。
その繊細な感覚は日々の感性で養われていく、日常の中での美意識はそのままその人の表現となる。わずかなことでも感謝をし、少しのことに大きな喜びを見つけ大変なことを、淡々とこなす。その鍛錬こそが鍛え抜かれた心と身体を作り人を感動させる表現につながるのだと思う。

最近は楽をして、好きなことだけ取り組み、人の話は聞いている振りをする子供も多い。
悪気ではなく、そのようにして生きていける世の中だから仕方がないと思う。
受身で生きていけ、与えられたものをやっていれば間違いない。

自分で何かを欲っする気持ち、傷つきながら何かに向かって行く気持ち。
そして、自分で決めたこと、選んだ事柄をやりとげたあとの達成感を臼倉バレエにいる生徒には感じさせたい。

そのためには、教える側も自分を律し、努力し、挑戦を忘れずに日々努力をしその後ろ姿を見せようと思う。

ちなみに私の母であり師である臼倉道代は熱があってもスタジオに来る。77歳である。
恩師漆原先生は、肝臓をわずらっても、レッスンを休まなかった。

私も、先生方の後姿を見せていただきながら、成長をさせていただいている。

感謝の気持ちで一杯である。

2009年6月18日

臼倉 妙子

2009年06月18日 12:49