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背骨の歪みは、バレエで改善できる。脊椎側湾症 【1】

7年前、スタジオの生徒のお母様がスタジオにやってきて
「子供が脊椎側湾症になりました。子供はバレエをあきらめると言っています。18歳まで、24時間コルセットをして過ごさなくてはいけないのです。」と おっしゃりました。
「ただ、バレエは背骨をまっすぐにするので、バレエは続けてもいいそうです」ということでした。

バレエの時間と、お風呂に入る以外は腰から首までのコルセットの着用の生活。それを思うと、
自分のことのように辛くなりました。私も何とかできないかと、いつも頭の中は側湾症のことを
考えていました。

私は身体をコントロールし、骨や筋肉をいい状態に造り上げることを仕事としています。
その中から考えると、コルセット着用中は、筋肉で支えなくてもいいわけです。
私たちが姿勢を保つには、背筋や腹筋、脊柱起立筋が不可欠なわけであるのに、そこを使えない状態で、何年も過ごさせる治療を大変だと感じました。
生徒はしばらくすると、上半身の筋肉が落ち、足とお尻の筋肉が発達しました。

それから、私は子供の身体をすごく良く見るようになりました。レオタード姿なので背骨の状態が
すごく良くわかります。小学2年生くらいで、身体が微妙に傾いていると、背骨を触り、確認します。
早くにわかれば、お母様に状態を伝えます。子供にも伝えます。
そうすることで、日常の姿勢から気をつけ、側湾の程度を軽くすることができるからです。
医者でもらう、コルセットのかわりに、背筋、腹筋、外腹斜筋(これが重要)の筋肉のコルセットを
鍛えながら、様子を見ていくのも方法です。

生徒の身体を見ていると7~8人に一人は、背骨が微妙に傾いています。
これは、現代病なのではないかと、最近思っています。

指導する立場として、ただバレエを教えればいいのではなく、大事な身体を育てていくのだから
出来るだけ、細かな神経を使い、すくすくとした身体の成長を促すように、心掛けたいと思います。


2010年05月20日 12:41